無料AI業務診断について
計算根拠と出典
「無料AI業務診断」が表示する削減時間・金額の計算方法と、削減率の設定根拠(参照した研究・公開資料)をこのページで公開しています。数字はいずれも控えめ寄りの概算(目安)であり、効果を保証するものではありません。
1診断の計算方法
ご回答いただいた「業務ごとの月あたりの回数 × 1回あたりの時間」から現状の作業時間を求め、業務ごとに設定した削減率(控えめな下限値)を掛けて年間の削減時間・金額を試算します。
年間削減時間 = 業務ごとの月あたり時間 × 削減率(控えめ下限) × 12ヶ月
年間削減額 = 年間削減時間 × 平均時給 ※選択業務の合計時間が「従業員数 × 年1,800時間」の会社キャパシティを超える場合は、現実的な範囲になるよう上限で自動調整(キャップ)します。
年間削減額 = 年間削減時間 × 平均時給 ※選択業務の合計時間が「従業員数 × 年1,800時間」の会社キャパシティを超える場合は、現実的な範囲になるよう上限で自動調整(キャップ)します。
数字を「盛らない」ための方針
- 削減率は「その業務あたりの作業時間の削減」の控えめな下限として設定しています。研究で報告された数値をそのまま使わず、原則それを下回る値を採用しています。
- 仕事全体の時間削減はこれよりずっと小さくなります(生成AI利用者の実測では週労働時間の約5.4%という調査があります。診断は「選択した業務の中での削減」を示すものです)。
- 削減した時間は、売上につながる業務に再配分して初めて金額の効果になります。表示金額は「浮いた時間の人件費換算」であり、そのまま現金が増えるという意味ではありません。
- 利用者の自己申告にもとづく高い数値(「◯◯%が生産性向上を実感」等)は採用していません。米国の広告審査機関NADが、この種の自己申告調査は客観的な生産性向上の根拠にならないと判断した事例があるためです。
2指標の定義 — 混同しやすい4つの「削減◯%」
AI導入効果の数字は、何を測ったかによって意味が大きく異なります。この診断では①のみを使い、②〜④の数字を①として流用することはしていません。
| 指標 | 意味 | この診断での扱い |
|---|---|---|
| ① 業務あたりの時間削減 | 特定の業務1件にかかる作業時間がどれだけ短くなるか(例:執筆作業37%短縮) | 診断で使用する指標。研究値より控えめな下限を採用 |
| ② スループット | 1時間あたりの処理件数の増加。同時並行対応を含むため時間削減より大きく出やすい(例:件数15%増でも実作業時間の短縮は9%) | 使用しない(①より大きく出るため) |
| ③ タッチレス率 | 人手を介さず完了する処理の割合(例:請求書処理の32.6%)。時間の削減%とは別物 | 参考値。時間削減率はこれを下回る値を設定 |
| ④ 仕事全体の削減 | 1週間の全労働時間のうちAIで浮いた割合(実測で約5.4%) | 使用しない(①よりずっと小さい指標であることの注意喚起に使用) |
3業務別の削減率(控えめ下限)と主な根拠
診断で使用している18業務の削減率です。社内推定の付いた業務は、信頼できる公開実測データが乏しいため、類似業務の研究値からさらに割り引いた控えめな社内推定値です。
| 業務 | 削減率 | 主な根拠 |
|---|---|---|
| 見積もり作成 | 40% | 定型文書作成の実験(執筆作業37%短縮:MIT/Science 2023)に準拠しつつ、確認・調整の残作業を考慮した値 |
| 問い合わせ一次返信 | 40% | 文書作成実験(37%短縮)と顧客対応の実測研究(QJE 2025)を踏まえた値 |
| 電話の一次対応社内推定 | 30% | 公開実測が乏しいため、顧客対応研究の実時間短縮(9〜15%程度)と一次受付の自動化余地を踏まえた控えめな推定 |
| 議事録作成 | 55% | 録音の文字起こし・要約は工程の大半をAIが代替できる作業構造。文書作成実験(37%)を上回るが、確認・修正の残作業を考慮して控えめに設定 |
| 週次/月次レポート作成 | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠 |
| 社内ナレッジ検索社内推定 | 30% | 公開実測が乏しいため控えめな推定。「探す・人に聞く」時間の一部短縮を想定 |
| 物件/商品紹介文の作成 | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠 |
| SNS投稿文の作成 | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠 |
| 求人票/募集文の作成 | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠 |
| データ入力/転記 | 45% | AI-OCR導入事例(データ入力時間 約50%削減:NTT東日本)を下回る値 |
| 請求書/レシートの仕訳下書き | 35% | 請求書処理のタッチレス率(平均32.6%:Ardent Partners 2025)を参考に、時間削減としては同水準の控えめな値 |
| インボイス適格判定/保存 | 35% | 同上(請求書処理の自動化実務データを参考) |
| 定型メールの返信 | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠 |
| FAQ自動応答社内推定 | 35% | 顧客対応研究(QJE 2025)はスループット15%/実時間9%だが、FAQに限定した自動応答の公開実測は乏しいため控えめな推定 |
| 提案書/企画書ドラフト | 40% | 定型文書作成の実験(37%短縮)に準拠。構成検討・仕上げは人が行う前提 |
| 商談メモのCRM入力 | 45% | 文字起こし+転記の自動化(AI-OCR事例 約50%削減を下回る値) |
| 図面/書類からの情報抽出社内推定 | 30% | 図面特有の読み取り難度を考慮し、AI-OCR事例(約50%)から大きく割り引いた控えめな推定 |
| 新人研修/マニュアル整備社内推定 | 30% | 新人の顧客対応で30〜34%の生産性向上という研究(QJE 2025)を参考にしつつ、公開実測が乏しいため控えめな推定 |
社内推定について:「電話の一次対応」「社内ナレッジ検索」「FAQ自動応答」「図面/書類からの情報抽出」「新人研修/マニュアル整備」の5業務は、信頼できる公開実測データが乏しいため、類似研究から割り引いた控えめな社内推定値です。実際の効果は業務内容・データの状態により大きく変動します。
4出典(一次情報)
削減率の設定にあたって参照した主な研究・公開資料です。
Noy & Zhang(2023)“Experimental evidence on the productivity effects of generative artificial intelligence” — Science / MIT
ランダム化比較実験で、ChatGPT利用により文書作成(執筆)作業の所要時間が約37%短縮。定型文書系業務(見積・返信・レポート・紹介文・SNS・求人票・提案書)の根拠。
Brynjolfsson, Li & Raymond(2025)“Generative AI at Work” — Quarterly Journal of Economics
カスタマーサポート実務の大規模実測。1時間あたり処理件数(スループット)は+15%だが実作業時間の短縮は約9%、新人・低熟練者では30〜34%の向上。「スループットと時間削減は別物」であることと、対応系・研修系業務の根拠。
Bick, Blandin & Deming — “The Impact of Generative AI on Work Productivity”(セントルイス連邦準備銀行)
米国の就業者調査で、生成AI利用者の時間節約は週労働時間の約5.4%(週2.2時間程度)。「仕事全体の削減は業務単体の削減率よりずっと小さい」ことの根拠。
Dell'Acqua ほか(2023)“Navigating the Jagged Technological Frontier” — Harvard Business School × BCG
コンサルタント758名の実験。AIの得意範囲内のタスクでは約25%高速化・品質約40%向上、ただし範囲外では逆効果。「AIに向く業務を選ぶこと」の重要性の根拠。
NAD(米BBB National Programs 全国広告審査部門)— Microsoft Copilot 生産性表示に関する判断(2025)
「利用者の67〜75%が生産性向上を実感」という自己申告調査ベースの広告表示について、客観的な生産性向上の根拠としては不十分と判断し、中止または修正を勧告。当診断が自己申告ベースの高い%を採用しない理由。
Ardent Partners(2025)“Accounts Payable Metrics that Matter”
請求書処理(AP)のタッチレス処理率は平均32.6%、ベストクラス49.2%。仕訳・インボイス系業務の参考値(タッチレス率は時間削減%とは別指標のため、平均32.6%〜ベスト49.2%の範囲で平均寄りの35%を採用)。
NTT東日本 — AI-OCR導入事例
AI-OCR+RPAの導入事例で、データ入力作業の時間を約50%削減。データ入力/転記・CRM入力系業務の参考値(診断ではこれを下回る値を採用)。
5ご利用にあたっての注意
- 診断結果は、ご回答と上記の削減率にもとづく概算(目安)であり、効果を保証するものではありません。実際の効果は業務内容、データの状態、運用定着の度合いにより大きく変動します。
- 表示金額は「削減時間 × 平均時給」の人件費換算です。削減した時間を売上につながる業務に再配分して初めて金額の効果になります。
- 海外研究の数値は日本の中小企業の業務環境とは条件が異なる場合があります。そのため診断では研究値をそのまま使わず、原則として下回る値を採用しています。
- AI業務診断は無料の簡易試算です。システム構築・導入は別サービスであり、費用・進め方は個別にお見積り・ご提案します。
最終更新:2026年7月22日(削減率を一次研究にもとづく控えめな値へ改定)